見守りタグ「biblle(ビブル)」の開発・販売および、AIを用いた高齢者認知症や、その早期段階である軽度認知障害(以下:MCI)の早期検知などのヘルスケア・サービスを提供しているジョージ・アンド・ショーン株式会社(本社:東京都渋谷区 社長:井上憲 / 以下G&S)は、認知症/MCIのスコア予測を行う機能を「Cognivida(コグニヴィーダ)」として本格的に商用サービス化をスタート。
第一弾の提供形態は、高齢者施設内の見守りサービス「施設360°(シセツサンロクマル)」への機能拡充となり、同時に施設360°も本格サービス化を開始。
本サービスは2020年6月1日からベータ版提供を開始しており、聖隷福祉事業団エデンの園(神奈川県藤沢市)をはじめ、複数の施設からのフィードバックを元に開発しています。
- 認知症/MCI早期検知AIサービス「Cognivida」開発の背景】
本サービスは、認知症/MCIの疑いがまだない方に対して、早期段階での気づきを与える機会を創出することが目的です。
認知症およびMCIの改善には、より早期での発見が重要ですが、早期であればあるほど発見は困難です。利用者の方々にとって負担の少ない形で早期検知が行えることで、より高精度な認知症テストの案内や医療機関受診の促進、また改善のための活動やサービスの日常的な効果測定ツールとしての役割を担うことが可能になります。
サービス名「Cognivita」 の由来
認知を表す”Cognitive”と生活を表す”vita”を合わせた造語です。
本サービスの最大の特徴は、医療データを用いた認知症診断ではなく「生活習慣データを用いた」認知症テストであることです。これにより、利用者の方々の負担が減少し、認知症/MCIの疑いがまだない方に対しても提供できるサービスを目指しています。
- 「Cognivida」サービス概要
高齢者の方々の生活習慣データを収集し、認知症やMCIを早期検知するAIサービスです。
検知に用いるデータは「位置情報の履歴」、「睡眠サイクル」、「家電利用の状況」、「会話データ」等を用いており、これら複数のデータは独立して認知症/MCIを検知することができます。
約4年間、累計約400名の症例データ、および認知症テスト(MMSE※)の結果を活用し、認知症やMCIの方々の生活習慣をモデル化することで、非テスト者の認知状態を予測します。
認知症高齢者の検出精度で最大95%、MCI群の検出精度で最大81.8%の検出精度を持ったAIエンジンとなります。
(※最大精度は睡眠データ利用時のものであり、センサー毎で推定精度は異なります。)
なお、本AIサービスは、ケンブリッジ大学で開催された“ACII 2019“等、国際学会での発表、また日本経済新聞社主催”スタ★アト ピッチジャパン 2020”でグランプリを受賞するなど各方面から評価を得ています。
※MMSE: ミニマルステートメント検査。認知症の疑いをスクリーニングする検査であり、国際的に最も活用の広い検査手法。課題遂行や口頭質問により30点満点にて認知機能をスコアリングする。
- サービスプラン
□初期利用費
・設置受信機1台 9,500円
・登録入居者1名 月額1,000円
※受信機は位置情報の取得必須(自室、共用部、玄関など各所に配置)
※入居者に配布するビーコン端末は無償
※最低利用期間として1年間
※施設360°の利用費のみでCognivitaの機能も利用可能(追加費用なし)
今後追加する新機能は、追加費用は発生せず、基本料金の中で利用が可能となることをを想定しています。
□無償導入期間
2021年5月末まで継続提供予定。
□「Cognivita」導入可能時期
即時。「施設360°」に必要な機材のみで利用可能。追加での設備は必要ありません。
法人企業様向けCognividaの提供
Cognividaは複数のセンサーデータをもとにした、認知症/MCIのスコアリング予測を行うAIプラットフォームとなっています。
そのため、既に提供しているセンサータイプに限らず、例えば日常の購買データ、運転データ、そのほか生活習慣データなどから同様に認知症/MCIの程度を推定できる可能性を持っています。
今後の開発の中で、本基盤の利用および、弊社との共同での開発に対してご興味がある企業様、また本基盤を活用した新たなビジネス展開について興味がある企業様いらっしゃいましたらお問合せください。